産後の体型が戻らない、1年以上たった人へ。見落としがちな立ち方の話 | 体軸の教室

産後の体型が戻らない、1年以上たった人へ。見落としがちな立ち方の話

明るいリビングの窓辺に立っている女性 骨盤の歪み改善

産前のパンツのファスナーが上がらなくて、産後の体型が戻らないことを、また思い知らされる。1年、2年、気づけば3年、4年とたっていた、という方もいるかもしれません。

骨盤矯正に行こうと思っていたのに、行けないまま年単位で時間がすぎてしまった。もう遅いのかな、と思う日もあるかもしれません。

でも、産後の体型が戻る人と戻らない人の違いは、一つではありません。その違いを考えるとき、あまり目を向けられていないことがあります。

下のお子さんが生まれて、体型のことはまた最初からやり直し、と思っている方もいると思います。

記事の後半には、女優の土屋アンナさんがイス軸法を体験した動画も載せています。

産後1年たっても体型が戻らないの、私だけ?

産後6か月で「予想どおりの変化」と答えた人の割合は、3割を切っていた

産後の体型は、時間がたてば自然に戻っていくもの。そう思っていたのに、思ったようにはいかなかった。そう感じている人は、実は珍しくないようです。

ワコール フェムケアポータルの記事「産後のからだとメンタルのこと。体型回復はできるの?」(産婦人科医の高尾美穂先生とワコール人間科学研究開発センター・2023年公開)に、ワコール人間科学研究開発センター「現代マタニティのからだ意識」の調査が紹介されています。

産後1〜6か月の方への調査では、産後6か月の時点で「予想どおりの変化」と答えた人は、3割を切っていました。

予想どおりの変化だった、と言える人のほうが少なかったことになります。

「予想どおり」と感じるかどうかは、産前にどんな体を思い描いていたかにもよります。半年もすれば、あのころの体に近づくだろう。そう思っていた分だけ、予想とのずれが気になることもあります。

このワコールの調査の対象は、産後1〜6か月の方です。産後1年以上たった方に、そのまま当てはまる数字ではありません。

対象がちがっても、産後すぐの方でこれだけずれが出るなら、時間がたってから体型が気になりはじめるのは、不思議ではありません。

思っていたようにいかなくて気にしている人は、あなただけではなさそうです。まわりから体型の話が聞こえてこないだけで、同じことを気にしている人は、すぐ近くにもいるかもしれません。

そして、時間がたってからできることも、あります。

産後2年たっても、お腹が戻らないと感じる場面

たとえば、4歳のお子さんの幼稚園の行事で撮る集合写真。

並んで立って、シャッターが切られるまで、お腹のあたりがそわそわする。あとで写真を見ると、自分のお腹まわりだけが目に入ってしまう。写真の中の自分を見て、心のなかで「おばさん体型だな」とつぶやいてしまう。そんな日もあります。

産後2年たっても、お腹が戻らない。この気がかりは、赤ちゃんのころのあわただしさがひと段落してから、はっきり気になりはじめることもあります。

産後すぐは、自分の体のことを考える余裕がありません。あのころは、夜に何度も起きて、授乳やミルクに追われていました。体と向き合う時間がとれたのが、やっと今になった、ということもあるはずです。

時間がたったことは、悪いことではありません。落ち着いて考えられるようになったいまだからこそ、いまの体に合わせてできることが、ちゃんとあります。

産後の骨盤矯正に最後まで通えなかった人も多い

赤ちゃんや小さな子を連れて、骨盤矯正の院に通うのは、予約を取るところから大仕事です。夜は寝かしつけたあとにぐったりして、気づけば朝になっている。

通うとなれば、予約の電話をかける時間が要ります。出かける支度をして、荷物をまとめて、院まで移動する時間も要ります。この支度と移動を、子どもの機嫌と体調に合わせて、何度もくり返すことになります。

骨盤矯正に行けなかったり体のケアができなかったり、自分の体のことを後回しにしてきたのは、毎日の子育てをしっかりと回してきた時間です。

産後の体型が戻る人と戻らない人の違いは?

玄関に置かれたベビーカーと子どもの靴

体型が出産前のように戻る人と戻らない人の違いは、一つではありません。よく言われているのは、睡眠、食事、ホルモンの変化、骨盤まわり、筋力などで、どれが決め手になるかは人によって違います。

体型が元に戻りやすい人って、何が違うの?

産後の体型について、「この条件がそろえば戻りやすい」と言い切れる話ではありません。条件は人それぞれで、似たように過ごしていても、戻り方がちがうことがあります。

たとえば、よく挙げられる睡眠ひとつをとっても、夜中に何度も授乳やおむつ替えがあれば、まとまって眠ることは簡単ではありません。食事も、子どもの分を作って、食べさせて、自分の分は立ったまま、ということがあります。

産後の体のことは、自分の力で動かせることと、動かせないことに分けると、手がつけやすくなります。

まず、自分の力だけでは動かせないこと。ホルモンの変化、人それぞれの体質、とぎれとぎれになる睡眠。ここは、がんばりで動かす場所ではないので、置いておいて大丈夫です。

動かせないことを置いておいたうえで、いまの毎日のなかで自分で見直せることがあります。立ち方や、体の使い方です。この記事では、その立ち方を順番に見ていきます。

産後の体型は何か月で戻る?1年をすぎたらもう戻らない?

産後の体のケアは「いつまでに始めないと」という話を、あちこちで目にします。

産後の体のケアは早いほうがよい、と書かれているのを見かけます。ただ、その早い時期は、夜に何度も起きる時期とちょうど重なります。自分の体のために動く余裕がないのは、むしろ当たり前のことです。

全国産前産後バースケアラー協会(助産師の団体)の「産後の骨盤矯正はいつから?」には、こう書かれています。

「”期限”が気になってしまうかもしれません。でも、大切なのは焦ることではありません」

何か月で戻る、という答えも、一つには決められません。「1年をすぎたらもう戻らない」と、言い切れる話でもありません。

いま気になっているのは、体型だけではないかもしれません。抱っこで肩が張る、立っているだけで腰が重い。そうしたことと一緒に考えてみても、いいと思います。

数字で追いかけると、苦しくなってしまいます。「あと何か月」と数え続けているうちに、いまの毎日が、ずっと「間に合わなかった時間」のように感じられてくるからです。

産後1年をすぎてからは、「戻す」という目標より、「いまの暮らしで、体が少し楽になること」を見つけるほうが、続けやすいと思います。2歳、3歳、4歳と子どもが大きくなっていくなかで、抱っこも荷物も、むしろ増えていくこともあります。

下のお子さんが生まれて、また最初から、と感じる方もいます。ただ、産後の体のことが何もかもゼロに戻ってやり直し、という話ではありません。いまの毎日の体の使い方から、できることがあります。

この記事は、産後1年以上たった方に向けて書いています。産後1年以内の方は、骨盤矯正に行く時期をまとめたこちらをご覧ください。

もうひとつ、あまり語られていない「立ち方」の話

産後の体の記事に「姿勢を意識しましょう」と書かれていても、意識が続かない自分が悪いのかな、と思ってしまう人もいるかもしれません。

整体などに通うことのほかに、毎日の暮らしのなかで見直せることもあります。その一つが、立ち方です。体重の話とも、骨盤の話とも、少しちがう角度の話です。

立ち方は、毎日、何度も使うものです。抱っこの合間、台所に立つとき、子どもの靴を履かせるために体をかがめたあとの立ち上がり。立ち方を気にしないでいる時間のほうが、ずっと長いものです。

産後、体重は戻ったのに体型が戻らない気がするのはなぜ?

壁に立てかけられた姿見

体重の数字と、鏡に映る体型は、別々に動くことがあるからです。

体重計の数字は戻ったのに、鏡のなかの自分を見て「産後の体型がひどい」と思ってしまう。数字と見た目のずれに、戸惑う人がいます。

体重は戻ったのに、お腹まわりやお尻の形が戻らない

産後1〜6か月の方への調査では、54%が「体重は戻った」と答えました。ただ、体重が戻ったと答えた方の中でも、「体型は戻らなかった」と感じている人が74%でした。

出典は、先ほどのワコール フェムケアポータルの記事と、ワコール人間科学研究開発センター「現代マタニティのからだ意識」です。

この54%と74%の調査も対象は産後1〜6か月の方ですが、体重と体型は別の話、という方向は読みとれます。

体重計は、数字を一つだけ教えてくれます。お腹まわりの見え方までは、教えてくれません。体重が同じでも、立ったときのお腹まわりの見え方や、洋服を着たときの感じは、また別のものです。

体重が戻ったのに、と思うと、がんばりが足りないのかな、と考えてしまうことがあります。でも、体重と体型は別の話です。数字が戻ったのは、戻った部分もちゃんとある、ということでもあります。

たとえば、朝の体重計では「戻っている」と思ったのに、洋服を着て鏡の前に立つと、なんだか違う。その「ずれ」が、鏡の前で、じわっと見えてくることがあります。

体重は、体の重さの合計です。体型は、その重さが体のどこにどうついて、どう立っているかで、見え方が変わります。

だから、体重が戻っても体型が戻らないと感じるのは、おかしなことではありません。

お腹まわりが戻らないと感じるとき、体重のほかに、見る場所がありそうです。その一つが、立ち方です。

同じ人でも、立ち方がちがうと印象がちがう

写真や鏡に映る自分の見え方は、体の大きさだけで決まるわけではありません。立ち方によっても、ずいぶん変わります。

産後の方の例ではありませんが、同じ人が立ち方を変えると、見え方がこれだけ違う、という動画があります。

同じ人が立ち方を変えた前と後を並べた、Instagramの動画の一場面
Instagram

動画のなかで変わっているのは、立ち方です。体型が変わった、という例ではありません。

同じ体でも、立ち方で見え方が変わることがある。動画が見せているのは、そこまでです。

産後2年たっても、重くなった子を抱き上げる毎日は続きます

産後2年もたつと、赤ちゃんだった子は、ずっしり重くなっています。

床にいる子を持ち上げる。いつも同じ側の腕で抱える。抱えたまま、片足に体重をのせて立つ。どれも、よくある場面です。

授乳のころの体の使い方が、授乳が終わったあとも、そのまま続いていることがあります。

毎日くり返すことなので、立ち方がくせになっていても、不思議ではありません。くせは、自分ではなかなか気づけないものです。信号待ちのとき、どちらの足に体重が乗っているかを、一度だけ見てみてください。

自転車の後ろに子どもを乗せるときも、同じです。ハンドルを支えながら、ペダルに片足をかけて、子どもが乗るのを待つ。そのあいだ、体重はどちらかの足に寄りがちです。

一つひとつは小さな動きです。けれど、毎日何度もくり返すうちに、どちらか一方に寄った立ち方が、普通の立ち方になっていることもあります。鏡で見ている自分のなかには、立ち方のぶんも含まれているかもしれません。

「背すじを伸ばして」が続かないのは、意志の弱さではありません

意識すると一瞬できても、子どもに呼ばれたら元どおり

鏡の前で、背すじをぴしっと伸ばす。胸がすっと上がって、いい感じ。

そこへ「ママー」と呼ばれて、くるっと振り向いたら、もう元どおり。片手に荷物、片手に子ども。さっきの背すじは、どこかへ行ってしまいます。

背すじがすぐ元に戻るのは、意志が弱いからではありません。意識は、同時にたくさんのことを見張れません。子どもの声、荷物、足元。それだけで、手いっぱいです。

立ち方まで見張り続けられないのは、当たり前のことです。

見張り続けようとすると、肩にぎゅっと力が入って、かえって疲れてしまいます。がんばるほど、続かなくなる。そんなふうになりやすいものです。

背すじを伸ばすのが続かないのは、やり方の問題です。意識に頼るやり方が、子育ての毎日には合いにくいだけです。

立ち方は意識で直すものだと思っていたけれど

立ち方は、意識して直すもの。そう思ってきた人もいるかもしれません。

でも、意識は続きません。続かない自分を責めるより、意識して直す、という道から一度降りてみてもいいと思います。

意識で支えなくても、体が勝手に楽な立ち方を選ぶこともあります。

立ち方を、意識し続けなくてもいいように

意識し続けなくても、体が楽な立ち方を選びやすくなる。そのための動きの一つが、イス軸法です。

実際に試した方から、立ちやすくなった、体が動かしやすくなった、疲れにくくなった、というお声をいただいています。座った状態から5秒で体の軸を作れる、シンプルなやり方です。

特別な器具は必要なく、短時間で取り組めるため、年齢や体力にかかわらず試しやすい動きです。産後何年たっていても、座って始められます。

イス軸法は、骨盤矯正や整体とは別のものです。

4年たってから始めた方の話

イス軸法を教わった方から報告をいただいた話です。

4歳のお子さんがいる30代の佐々木さん(仮名)は、どこかに通う時間もとれないまま、産後4年が過ぎていました。運動をしようと思っても、育児の忙しさと疲れで続きませんでした。

イス軸法を教わって試すと、その場で、腰のまわりがすっきりする感覚があったそうです。イス軸法は5秒でできて、体も楽に感じられたので、佐々木さんは毎日続けました。

いつも感じていた腰の重だるさがなくなったのが、いちばん嬉しかったそうです。あきらめていたジーンズが履けるようになり、ご主人からも「痩せた?」と聞かれたとのことです。

佐々木さんがイス軸法を始めたのは、産後4年たってからでした。この方の場合の話で、同じようになるとは言えません。こんな方もいた、という話です。

腰の重だるさが続くときは、医療機関に相談してください。

動画を見たほうが早いかも、と思う人もいるはずです。女優の土屋アンナさんが、ご自身のYouTubeチャンネルでイス軸法を体験した動画があります。

前半は、インストラクターが体に触れて確かめている場面で、自分で行う動きではありません。見るだけで大丈夫です。自分でできるイス軸法は、14分30秒ごろからです。

あなたも変化を体感してみてください

イス軸法は、お子さんを抱いたままでは行わないでください。イスはキャスターのないものを使い、沈み込むソファは避けてください。

立ち上がる動きなので、クラッとしたり痛みが出たりしたら、そこでやめて座ってください。妊娠中の方や、医療機関で運動を止められている方は、かかりつけの先生や医療機関に相談してから試してください。

チェックは、まっすぐ立って、左右どちらの足に体重が乗っているかを見ておくだけで大丈夫です。

  1. 今の状態をチェック
  2. イス軸法を試す
    • イスに座ってリラックスする
    • お辞儀をしながらお尻を浮かせる
    • ゆっくり起き上がる
  3. 同じチェックをして変化を比べる

詳しくは動画を見るか、やり方のページをご覧ください。

試すタイミングは、子どもがテレビを見ている間や、お風呂の湯がたまるのを待つ間でも大丈夫です。

東京で体験会やレッスンを行なっています

会場に並べられたイス

イス軸法の動きが合っているか、横で見てほしいときは、体験会やレッスンがあります。

東京以外の方は、オンライン体験会があります。

日程や料金は、体験会のページにまとめています。

体験会では、インストラクターがイスから立ち上がる動きを横で見て、合っているかを一緒に確かめます。

体験会の場で、続けて通うようなご案内をすることはありません。続けて来たい人には、お渡しする紙に書いてあるLINEから、申し込んでもらっています。

お子さんを連れて行けるかどうかは、体験会の会場によって違います。まずお問い合わせください。

連れて行ける会場でも、授乳スペースや、見ていてくれる人がいるとは限りません。連れて行ってよい、というだけなので、お子さんのことはご自身で見ていただくことになります。

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