スポーツをしている人にとって、骨折やスポーツ障害で練習ができない時期はとてももどかしいもの。
「1日でも早く練習を再開して遅れを取り戻したい」
「一日でも早くコートやマウンドに戻りたい」
「ケガをする前のパフォーマンスを取り戻したい」
骨折やスポーツ障害で治療中・リハビリ中のアスリートなら、誰もが抱く強い想いです。特に試合や大会があるとその気持ちも大きくなります。
しかし、焦りは禁物。負荷がかかるようなトレーニングは完全復帰の妨げになり、ケガが治っても再発や良くない動きのクセがつく原因にもなります。
早く練習に戻りたい、トレーニングできるのにできないもどかしさ。この葛藤を抱えるアスリートや、我慢できずにトレーニングを再開してしまい、また痛めたりケガをする前の調子を取り戻せないと悩む方も多いです。
何か少しでもできることはないかと焦るこの時期ですが、正しく体軸を作ってリハビリを進めることで、本来の動きへの復帰を大幅に早めることができます。
この記事では、イス軸法がスポーツ選手の早期復帰とパフォーマンス回復にどのように効果があるかを解説します。
「怪我は治ったけど調子が戻らない」
ケガ中の「かばう動き」や代償動作のクセが引き起こす悪循環
骨折やスポーツ障害により動きに制限がある場合や痛みがあると、無意識に患部をかばう動きが起こります。この代償動作は一時的には必要ですが、長期間続くと「感覚が狂う」など深刻な問題を引き起こします。
かばう動きや代償動作の動きのクセが引き起こす問題
- 動き方のパターンの変化: 本来の正しい動きから外れた動き方のクセがつく
- 筋肉バランスの崩れ: 使わない筋肉の弱化と代償筋の過剰使用が起こる
- 新たな痛みや障害のリスク: かばう動きで別の部位に過度な負荷がかかる
スポーツ選手特有のリスク
スポーツ選手は一般の方と比べて、より複雑で高度な動作を要求されます。激しいトレーニングや繰り返しの練習の回数が多い人ほど、わずかな代償動作でも以下のような影響が生じる可能性があります。
- 競技復帰後の再発リスク増大
- パフォーマンスの大幅な低下
- 他部位への二次的障害
- 心理的な不安の増大
こういった様々な原因から「怪我は治ったけど調子が戻らない」といった深刻な影響が生じる可能性があります。
早期復帰のために、関節への負荷を最小限に
体軸が整っていると、ケガをした場所やそこに関わる関節への負荷や、かばう動きを小さく抑えることができます。
これは、身体の中心軸が安定することで、全身をうまく使って患部への過度な負担を避けやすくなるためです。
イス軸法がスポーツ選手の復帰を早める可能性
イス軸法は、ケガなどでリハビリ中の方にも以下のメリットがあります。
効率的なリハビリやトレーニングが可能
- ギプスや装具装着中でも実施可能
- 短時間でできる
- 場所を選ばずどこでもできる
- 片足でもできる(足の骨折の場合)
全身の運動パターンの質が向上
筋力だけでなく、動きの質を向上させる
- より効率的な筋肉の使い方
- 無駄な力みの排除
- スムーズな全身の動作
心理的な副次効果
「動ける」という実感、何もできないもどかしさからの解放
- リハビリ中の精神的ストレス軽減
- 競技復帰への自信向上
- モチベーションの維持
神経可塑性・バイオメカニクスで考える
神経可塑性の観点から:
- 正しい運動パターンの反復により神経回路を強化
- 代償動作の固定化を防止
- 運動学習の質を向上
バイオメカニクスの観点から:
- キネティックチェーンの最適化
- エネルギー効率の改善
ケガを成長のチャンスに変える
骨折やスポーツ障害は確かに辛い経験です。しかし、正しいアプローチでリハビリを進めることで、ケガ前と同等か、より高いレベルでの競技復帰も可能になります。
足の骨折で両足で立てない方でも実践ができます。(参考:イス軸法は片足骨折のリハビリ中でもできる)
この機会にイス軸法を取り入れることは、単に「元に戻す」のではなく、「より良い状態で復帰する」可能性を持った方法です。体軸を整えることで、代償動作を最小限に抑え、本来の動きへの早期復帰をサポートします。
あなたの競技人生において、このケガが転機となるかもしれません。
イス軸法で一日でも早い、そしてより強い復帰を目指してみませんか?