サッカーを始めたばかりの人は、ボールが足元から離れてしまったり、試合になると何をすればいいか分からなくなったりします。最初から難しいフェイントや強いシュートを覚えようとすると、うまくいかない時間が長くなりがちです。
サッカー初心者の練習方法は、ボールに慣れる、止める、運ぶ、味方へ渡す、ゴールへ蹴るの順に進めると分かりやすくなります。基礎練習のあとに小さなゲームを入れると、覚えた動きを実戦につなげやすくなります。
この記事では、これからサッカーを始める子どもや大人、練習を手伝う保護者に向けて、ボールを止める練習と、ドリブル・パス・シュートの練習方法を紹介します。一人でも二人でも取り組めます。
サッカー初心者はどの順番で練習する?
- 足の裏やインサイド(足の内側)でボールに触れる
- 転がってきたボールを止める
- ボールを自分の近くに置いて運ぶ
- 近い相手へパスする
- 近い位置からゴールを狙う
- 相手がいる状態で判断する
初心者の上達では、速く動くことより、ボールを自分で扱える速さで練習することが大切です。慣れてきたら距離、速さ、相手の有無を一つずつ変えてください。
最初に用意するもの
- 年齢に合ったサイズのサッカーボール
- 動きやすい服と、場所に合った靴
- 目印に使うコーンやペットボトル
- 水分
ボールの大きさは、未就学児なら軽量の3号球、小学生なら4号球、中学生以上なら5号球が目安です。チームやスクールから指定がある場合は、そのルールを優先してください。
ゴールがなくても、コーンを2本置けば目標になります。室内では家具や窓を傷つけないように柔らかいボールを使い、十分な広さを確保してください。
ボールを止める練習|次に動きやすい場所へ置く
サッカーでは、転がってきたボールを止めることを「トラップ」と呼びます。初心者は、ただ足元で止めるだけでなく、次にパスやドリブルをしやすい場所へボールを置くことを目指します。
一人なら壁から返るボールを止める
- 使用が認められた壁へ、近い距離から弱くボールを蹴る
- 返ってきたボールを足の裏で止める
- 慣れたら足の内側で勢いを弱め、自分の近くへ置く
- 左右の足で交互に行う
二人ならゆっくり転がしてもらう
向かい合って、一人が相手の足元へゆっくりボールを転がします。受ける人は足の裏や足の内側で止め、顔を上げてから返します。安定してきたら、少しだけ左右へ転がしてもらいましょう。
ドリブル練習|速さよりボールを近くに置く

ドリブルで最初に目指すのは、相手を抜くことではありません。ボールが遠くへ転がらず、次に触れられる場所へ置き続けることです。
一人でできるドリブル練習
- 足裏タッチ:ボールの上へ左右交互に足を乗せる
- インサイドタッチ:両足の内側でボールを小さく左右へ動かす
- 直線ドリブル:ゆっくり歩きながら、ボールが離れすぎない強さで触る
- コーンドリブル:広めに置いた目印の間を通る
- 方向転換:目印の前で止まり、向きを変えて戻る
最初は足元を見ても構いません。慣れてきたら、数回に一度だけ前を見る練習を加えましょう。いきなり顔を上げたまま行う必要はありません。
二人なら相手を見て方向を変える
一人がゆっくりドリブルし、もう一人が正面に立ちます。守る人が左右どちらかへ少し動いたら、空いた方向へボールを運びます。最初はボールを奪わず、判断する練習にしてください。
パス練習|止めてから、相手へ蹴る

パス練習では、強く蹴ることよりも、相手が受け取りやすいボールを届けることが先です。初心者は「止める」と「蹴る」を分けると成功しやすくなります。
一人なら壁パス
- 壁に目印を作る
- 近い距離からインサイドで蹴る
- 返ってきたボールを一度止める
- 体勢を整えて、もう一度目印へ蹴る
壁の使用が認められている場所で、周囲に人や車がいないことを確認してください。
二人なら対面パス
最初は短い距離で向かい合い、相手の足元へ転がします。続くようになったら、パスを出したあと横へ少し移動し、止まって待つだけではなく「渡したあとに動く」練習へ進みます。
シュート練習|近い位置から狙う

強いシュートを打とうとすると、ボールを大きく外したり、体勢を崩したりしやすくなります。まずはゴールに入る距離から、狙った場所へ蹴る練習を始めます。
- ゴールやコーンの近くにボールを置く
- 右・中央・左など、狙う場所を決める
- 力を抑えてボールを蹴る
- 入るようになったら少し距離を広げる
- 最後に、パスを受けてからシュートする
二人で行うときは、一人が横からゆっくりパスを出し、もう一人が止めてからシュートします。慣れてきたら、止める位置やパスの方向を少しずつ変えましょう。
サッカー初心者向け30分練習メニュー
短時間でも、テーマを絞れば練習できます。次は二人以上で行う場合の一例です。
| 時間 | 練習内容 | 意識すること |
|---|---|---|
| 5分 | 足裏・インサイドのボールタッチ | 小さく丁寧に触る |
| 5分 | 転がってきたボールを止める | 次に動きやすい場所へ置く |
| 6分 | 直線・コーンドリブル | ボールを近くに置く |
| 5分 | 対面パス | 止めてから相手へ蹴る |
| 4分 | 近い位置からシュート | 強さより狙いを優先する |
| 5分 | 1対1や小さなゲーム | 練習した動きを使う |
一人の場合は、対面パスを壁パスに、1対1をコーンへの方向転換に置き換えられます。疲れて動きが雑になったら、時間を延ばさず休憩してください。
1対1では、コーンを2本置いて小さなゴールを作り、攻める人がドリブルでその間を通れたら1点とします。最初は守る人がボールを強く奪わず、進む方向を選ぶ練習から始めましょう。
サッカー初心者の上達を確認する方法
同じ距離・同じコースで記録すると、小さな変化にも気づけます。
- コーンに当てず何往復できたか
- 10本中、相手の足元へ何本パスできたか
- 返ってきたボールを何回続けて止められたか
- 10本中、ゴールへ何本シュートできたか
- ゲーム中に一度でも顔を上げて味方を見られたか
リフティングの回数だけが上達の基準ではありません。ボールを止められる、味方へ渡せる、空いている方向へ運べるなど、試合で使える変化も記録しましょう。
初心者が上達しにくい練習
いきなり速くドリブルする
ボールが大きく離れる場合は、走る速さを落とします。歩いて扱えるようになってから、少しずつ速くしてください。
シュートの強さだけを求める
遠くから強く蹴るだけでは、狙う練習になりにくいものです。近い場所からコースを決め、入る距離を少しずつ広げます。
説明が長く、ボールに触る時間が少ない
初心者には短く伝えて実際に動いてもらい、必要な点を一つだけ修正するほうが分かりやすくなります。待ち時間が長くならないよう、少人数や小さなグループで回しましょう。
保護者が一緒に練習するときの声かけ
ミスのたびに直すより、「さっきよりボールが近くなった」「相手を見てパスできた」のように、できた行動を具体的に伝えましょう。助言するときは一度に一つに絞ると、本人が試しやすくなります。
安全に練習するための注意点
- 練習前に周囲の人、車、障害物を確認する
- 暑い日は水分補給と休憩を入れる
- 体調が悪いときや痛みがあるときは無理をしない
- 年齢や体力に合わせて練習時間を調整する
- 道路や駐車場では練習しない
少しでも具合が悪いと感じたら、日陰や涼しい場所で休みます。痛みや体調不良が続く場合は、医療機関へ相談してください。
サッカーの練習前に動きやすさを確認するイス軸法
ここまで紹介したドリブル、パス、シュートでは、足だけを動かすのではなく、走る、止まる、方向を変える、足を踏み込んで蹴るといった全身の動きが続きます。
こうした技術練習に入る前に、体を動かしやすい状態か確認する方法として取り入れられるのがイス軸法です。イス軸法は、イスから立ち上がる動作を使って体の軸を作る方法です。軸ができると、体の正しい使い方がしやすくなります。
イス軸法を行う前後に、左右への方向転換、ボールを蹴るための踏み込み、その場からの一歩目など同じ動作を試すと、自分にとって動きやすさに違いがあるかを確認できます。
- イスに座ってリラックス
- お辞儀をしながら腰を浮かせる
- ゆっくり起き上がる
詳しい手順と注意点は、イス軸法の正しいやり方で確認してください。イス軸法だけでドリブルやパス、シュートの技術が身につくわけではありません。サッカーの技術練習と組み合わせて取り入れてください。
よくある質問
毎日練習したほうが上達しますか?
毎日長時間行う必要はありません。短時間でも目的を一つ決めて続け、疲労や痛みがある日は休んでください。
一人でもサッカーは上達できますか?
ボールタッチ、コーンドリブル、壁パス、的を狙うキックは一人でもできます。ときどき相手のいる練習やゲームも行うと、周囲を見て判断する経験を増やせます。
リフティングができないと試合で困りますか?
リフティングはボールに慣れる練習の一つですが、回数だけでサッカーの上手さは決まりません。止める、運ぶ、渡す、狙う練習もバランスよく行いましょう。
まとめ|ボールを扱える速さから始めよう
- ドリブルはボールを近くに置くことから始める
- パスは一度止めて、相手が受けやすい場所へ蹴る
- シュートは近い位置から狙いを決める
- 慣れたら距離・速さ・相手の有無を一つずつ変える
- 基礎練習のあとに小さなゲームを行う
サッカー初心者の上達には、難しい技を急ぐより、ボールに触れる回数を増やし、小さな成功を重ねることが大切です。
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